粘度計という機械があることを、ご存じでしょうか?ものの粘度を測るためにあるのですが、日常生活では中々お目にかかるチャンスは少ないです。多くの企業と学校や研究所、そして食の現場などで使われている粘度計ですが、どのような性能があり、どのくらいの値段相場であるかを順番に紹介していきましょう。
特殊な機械なら高価だろうと考えるのが一般的ですよね。しかし粘度計は、持ち運べるサイズのものから大きなものまでたくさん販売されています。自分の目的にあう粘度計がどのくらいの価格となっているか、そしてどのような性能があるのかをチェックしてください。
粘度計はどのような場面で使う?
多くの企業や学校、研究施設などが使っています。粘度計はその名の通り、物質の粘度を調べるものですから、例えば新しい建築材料を作ろうとするとき、それがどれくらいの粘度を持っているかを測る必要がありますし、食品業界ではゼリーやスープなどを開発する時には粘度も気にするでしょう。学校で使われる教材の開発でも必要ですし、化粧品会社でも開発には必ず使っています。
そして、介護の現場でも粘度計は使われています。高齢になったり元々障害を持っている人の中には、嚥下能力が著しく落ちてしまう人もいます。そのような人は誤嚥というトラブルが多々起こりますし、ものによっては飲み込めないこともあり、食べれないという問題がおきます。そのようなことがないように、食材にとろみをつけているのですが、とろみがどのレベルでつければいいかを測るために、粘度計を利用しています。
基本的にはべたべたしたものを入れて使うため、機械はかなり手入れされている状態です。そのため、粘度計の業界では中古品でも優良商品がたくさんありますので、中古市場も活発であると言えるでしょう。新品だけでなく、中古品を探す人も多いと知っておきましょう。
粘度計にはどんな種類がある?
たくさん世の中に出ている計測器の中ではかなりマイナーな部類に入る粘度計ですが、意外と種類は多くなっています。しかし、大きくわけると3種類となりますので、それを紹介していきましょう。
まず最初に紹介するのは、細管式です。これは細い管の中に粘度を計測したい物質を通し、それが流れる時間と細管の両端にある圧力差から測定するものです。これが最も歴史が古いもので、測定をしたい物質をいれる丸くふくらんだ部分と細い管の組み合わせで成り立っています。水やオイルなどニュートン流体の測定に使われています。
そして落球式もあり、これはガラス管の中をサンプルで満たして球体をいれ、粘度を測る機械です。流体の中をボールが落ちていく時の抵抗や速度を測定し、粘度を測る仕組みです。はちみつみたいにベトベトのものから水みたいにサラサラのものまで、幅広く測ることが出来ます。
3つ目は回転式で、別名としてB型式粘度計ともいわれています。1934年に開発され、今ではこの粘度計が世界標準となっています。測定した物質の中で粘度計の部分が回転し、その抵抗によって測定します。回転数は調節できますので、複数の物質がまじりあった非ニュートン流体でも測定できます。
粘度計の価格相場とは?
様々な業界で使用されている粘度計ですが、では、価格はどのようものとなっているでしょうか。中古市場も活発な動きがありますが、ここでは新品で購入した時の価格を紹介していきましょう。
粘度計は様々な種類、大きさ、性能があります。しかし、性能や大きさを無視したとして、安いと思われる価格は118000円ほどから販売されています。そして、一番高い販売価格となっているのが723800円の粘度計です。安いものは精度がやはり低くなっていますし、高いものは粘度測定中に一定間隔でデータ記録が可能であったり、他の機械と互換性があったり低粘度のものでも大丈夫だったりします。平均した相場では30万円から40万円の価格帯が多いですが、上記のように性能が違うことでかなり金額には差が出ますので、自分が最も必要としている機能は何なのか、をしっかりと理解した上で買うようにしましょう。
例えば会社で商品化したい企画がある時に、性能が悪いものは使わないでしょう。しかし家庭で介護食を作りたい、というレベルであれば、嚥下できる程度の粘度があれば大丈夫ですから安く簡単に使えるもので十分ということになります。目的をはっきりさせてから探すようにしましょう。
まとめ
物質の粘度を調べることが出来る計測器、粘度計を使っているのは、主に企業や学校や研究室、そして介護現場などになりますが、様々な種類のものが販売されています。
新品では安いもので10万円程度で手に入りますが、高いものとなれば70万円を超えています。全体の平均では40万ほどとなっていますが、中古市場もかなり活発であり、基本的には測定器はどの種類であっても丁寧に使用されますので中古品でも綺麗なものが多いでしょう。
購入を考える時には、性能をしっかりと見比べて商品を選び、新品だけでなく中古も念頭に置くようにしてください。
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